2007年8月31日金曜日

PLC実験計画その4 - 周囲雑音って何dBμV/m?

PLCについて、電灯線アンテナの他にも前からずっと気になってたことがある。PLCを使ってる家から10m離れたところで電灯線から漏れてる電波を「周囲雑音」以下にするっていう、その雑音レベルのことだ。

PLCのルールは、この雑音レベルが、2~15MHzでは28dBμV/m、15~30MHzでは18dBμV/mとして決めたらしい。でも、この値、何か引っかかる。昔どっかで短波放送の電界強度が30dBμV/mとか40dBμV/mっていうのを聞いたことがあるからだ。

周囲雑音っていうのは、何も信号が無いところの雑音っていう意味だと思うんだけど、それなら毎日ワッチしてる。だけど、それが何dBμV/mなのか、今まで考えたことも無かった。Sメーターは振ってないことが多いので、較正されてたとしても、S1=○○dBμV/mより低いっていうことしか分らないような気がする。

確かS9は普通50μV=34dBμVに較正してたはず。半波長ダイポールの実効長はλ/π=300/πf[MHz]。確か、アンテナの開放電圧が電界×実効長で、インピーダンス整合した受信機をつなぐとその半分がかかるんだったような気が。なので、半波長ダイポールで受信してS9の電界強度は、50μV×2/(300/πf)=πf/3 V/m≒f[MHz] μV/m。2MHzなら6dBμV/m, 3.5MHzで11dBμV/m, 5MHzで14dBμV/m, 7MHzで17dBμV/m, 10MHzで20dBuV/m, 14MHzで23dBμV/m, 21MHzで26dBμV/m, 25MHzで28dBμV/m, 28MHzで29dBμV/m ってところか。

あー、帯域が違うので、換算が必要か。PLCの場合は9kHz幅でリグの2.4kHz幅の4倍弱ってことで、6dB弱差がある。9kHz幅で28dBμV/mっていうのは、2.4kHz幅だと22dBμV/mってことかな。ちょっと待て、これって、14MHzでS9、7MHzでS9+5dB, 3.5MHzでS9+11dB ってことじゃないの?そんな馬鹿な。どっかで計算間違えたようだ。1アマ資格剥奪もんだね。こんなの間違うようじゃ。どこで間違えたか、誰か教えて下さい。

2007年8月30日木曜日

PLC実験報告その1

PLCは使わないけどPLC実験報告なのだ。

LCLプローブを使って聞き比べてみた。
コモンモードはCM、ディファレンシャルモードはDMと書くことにする。たぶん、以後ずっと。

3560kHz 将軍様
DP* S9+10dB *7MHz用のダイポール。
CM S4
DM S9
DM対CMは+12dBでDMの勝ち!
3.5MHz用のダイポールは無いので、絶対値は保留。

6055kHz ラジオ日経
DP* S9+30dB *7MHz用DP
CM S1~2
DM S9+10dB
DM対CMは数十dBの大差でDMの圧勝。
昔作ったステップATTが見つからなくて、リグの内臓ATTでやってるので、正確な差が分からない。けど、DPとDMの差は20dBしか無かった。うち、いちおう鉄筋なんだけど、シールド効果無いの?そう言えば、建て替えた後も家の中で短波ラジオよく聞こえてたっけ(爆)。

ざっと放送バンドを聞いてみた感じだと、DMがCMに負ける気がしない。
録音upしようと思ったけど、写真とビデオしかダメみたい。

ここで、ちょっと注意。CMのときにLCLプローブのケースに触れると、Sが上がる。対地容量が増えるからだと思う。書いてなかったけど、LCLプローブとリグをつないでいる同軸ケーブルには、プローブ側にコモンモードチョークを入れてある。アミドンのトロイダル・コアFT-240-43に12ターン巻いたやつ。
こうしておかないと、接続する同軸の長さやその先につながってるものによってCMの状態が変わって、何調べてるのかわかんなくなりそう。PLCモデムも小さいし、ケースは金属じゃなさそうなので、対地容量はこれと似たようなもんだろう。

2007年8月29日水曜日

PLC実験計画その3

すっかりご無沙汰です。2日どころじゃすまなかった。田舎は付き合いが濃いから。

さて、その2の都築です。電灯線のコモンモードとディファレンシャルモードを分離するために、LCLプローブを作ろうとしてたのだった。もとはVKのマクファーレンって人が考えた回路だけど、そっちは英語だし大学とかでないと読めないので、Webでとれる都築先生達の論文を紹介しよう。この図2の回路を見てね。LCLを測るときはR3=25Ωがいるようだけど、今はジャンパーしとくか、最初からR3は無しでもOK。C1とC2は、この論文にも書いてあるように、セラコンをいくつかパラってHF全域でローインピーダンスにする必要がある。とりあえず0.1, 0.01を2本ずつパラっておくかな。

肝心なトランスだけど、アミドンのフェライトビーズFB-801-43に0.2~0.25mmのエナメル線を2本しっかり撚って、バイファイラ巻き6ターンする。巻き方わかんない人は、山村先生の定本を見てね。回路みれば分るけど、T2, T4はフロートバランで、ディファレンシャルモードを通してコモンモードを阻止する。T1, T3はその逆で、コモンモードを通してディファレンシャルモードを阻止する。














電灯線をつなぐ端子C,Dからディファレンシャルの端子A, Bへ行くにはT2, T3, T4で形成されるT型回路を通るので、前に見たモード分離回路よりもしっかりコモンが落ちそうだ。ディファレンシャルと言いつつ、実は、コモンも入ってるんちゃうんとかいういちゃもんがつきにくいのは良い。

ただし、プローブ全体をバランスよく作んないと駄目。トランスのリード線は長さを揃えて、配線は、このリード線を使って空中配線する。そのためには、ケースは小さいほうがやりやすそう。大学で見せてもらったのは、タカチのTD6-6-4Nだったけど、もっと小さいTD4-6-3NとかTD5-8-3Nの方が良いかも。小さいほうが安いし。

写真は左側のBNCがディファレンシャル端子A, B, 右側のBNCがコモンモード端子IN。
ケースの底の2つの端子がC1, C2、T1, T2の接続点。このLCLプローブは都築先生のと違って、C1, C2は外付けになっていて、バナナプラグと数十cmのACコードの間に入ってる。

ディファレンシャルモード端子は、Bを50Ωで終端して、Aだけ使う。

最初、送信して実験する方法を考えていたが、もっとずっと簡単で誰でもできる方法を思いついた。って、本当はヒントもらったんだけど。

まず、いつも使ってる無線機とアンテナで、強めで安定した信号を受信する。手始めに7MHzのすぐ上の放送とか、3.56MHzの将軍様とかで十分。次に、アンテナの代わりにLCLプローブのコモンモード出力をつないで受信、その次は、LCLプローブのディファレンシャルモード出力をつないで受信。3つのアンテナの聞き比べだ。当然、いつも使ってるまともなアンテナが一番強いはず。次に強いのは、コモンかディファレンシャルか、さーどっち?

今のPLCのルールは、コモン≫ディファレンシャルっていう前提で作られたらしい。もしも、差が小さかったり、強さの順番が逆だったりしたら、どうなるのかな?

本格的にやるなら、アイソレーションの良い切り替えスイッチで3つのアンテナを切り替えて、同じ信号を受信し、信号強度の差をステップアッテネータで調べてゆく。いつも使ってるアンテナの利得(dBi)が分っていれば、電灯線のコモンモードとディファレンシャルモードのアンテナ利得が出る。これを、1.8MHz~29.7MHzまで様々な周波数と、様々な方向からの信号に対して調べれば、電灯線アンテナの全容が分るはず。まずは、基準となるアンテナの利得が分っているアマチュアバンドでやるのが良いだろう。ローカルに電波出してもらうこともできるし。

電灯線アンテナの利得は、家によっても、コンセントによっても違うはず。いろんな家、沢山の家について、これを調べることは普通は難しい。でも、アマチュアやBCLが自分の家について調べて行けば、膨大なデータが集まるはず。どうせやるなら、アマチュアにしかできないことをやりたい。

2007年8月26日日曜日

PLC検証実験の原点

 
 少し前の記事で2001年11月にYKCとJARL関西地方本部が中心となって行ったPLC検証実験のことについて触れられているので、当時の関係者として少しだけ触れておく。

 PLC問題でいち早く電波ノイズを撒き散らす可能性を指摘し、2001年11月に検証実験を行ったのが写真の場所。当時はPLCの屋外での使用も予定されていたため、屋外の電柱架線を模した実験だった。その後、2002年1月に行われた赤城山の電力中央研究所での実験などの結果を踏まえ、屋外では漏洩電波が防げないとして、屋内限定のPLCが総務省により10月に解禁され、昨年12月に製品が市場に出た。縁あってこの2回の実験に参加したが、その後学業が忙しくなってPLC問題から遠ざかっていた。

 PLC検証実験の原点とも言える2001年11月の実験場所の2007年1月の様子がこの写真。2001年の実験当時活躍した不法投棄?の机や椅子が綺麗に撤去されていた以外は当時のまま。当時は近隣の片っ端のホームセンターからアース棒を買い占めた(笑)。

 屋内使用限定でPLC製品が市場に出たとはいえ、やはりノイズを撒き散らしていることがあちこちのブログなどで報告されている。すでにいろいろな人が指摘している通り、コモン電流によるノイズの量を「電場強度」で規制すべきところを電灯線に流れるコモン「電流量」で規制しているところがザル法になっている。電灯線をアンテナとして見ると、アンテナゲイン・指向性は線上の電流値とは別に定義されるべきものなので、電流値と放射電場との間に関係はない。また、アンテナ線上には定在波が立って電流値に腹と節、すなわち強弱が周期的にできるので、線路上の電流値は必ずしも不変の物理量ではない。

 LCLプローブを使ったsatoru氏の実験結果がPLCのウソを暴露してくれるだろう。

IARU 8N3HQ at Kobe 運用記

 2007年の8N3HQ at KobeにOBとして参加する機会があったので、その運用記を記しておく。今回のIARUコンテストで一番心配したのが台風4号の接近だった。他のJARL HQ局でもタワーをフルにクランクアップできるか心配だったようだ。土曜日の夕方(コンテスト開始前)にシャックに到着すると、すでにタワーはフルアップされていた。台風が来てからでは(しなって)フルアップできなくなるかもしれないので、思い切って事前にアップしたとのこと、さすがやる気が伝わってきた。40mCWの一波の担当ではあったが、40mバンドなので昼はJA、夜はDX相手に24時間ランし続ける必要がありその過酷さが心配されたが、現役・OB含めて総勢7名ものオペレータが集まったこともあり、細目にオペをチェンジしながら楽にコンテストを戦うことができた。睡眠も十分取ることができた。

 フルサイズ3エレ八木に1kW運用なのでDXには良く飛んでいるらしくクラスタにもそれなりにスポットされパイルアップになっている様子が分かった。しかしレーダーノイズ?が強力でたくさん呼ばれているのは分かるものの、弱い信号をコピーすることができず歯がゆい思いをした。クラスタにno RXとか書かれないかと冷や冷やしながら、HQ局の役割を果たすべくランに徹した。呼ばれたのにQSOに至らなかった局も多数あったと思うと、大変申し訳なく思っている。日曜未明に台風4号が最接近して風雨が強まったが、無事にコンテスト終了を迎えることができた。

 メインオペはIC-7800、その隣にFT-1000Dのサブオペ(受信のみ)、別室にIC-7800のマルチステーション(受信のみ)を用意し、N1MMでリンクした。メインアンテナはフルサイズ3エレ八木。国内用に地上高の低い逆Vを仮設する予定だったが、風雨で断念した。日中はタワーをクランクダウンすることで国内QSOに対応した。この他にサブアンテナとして5/8λフルサイズバーチカルを送受信用に使用した。3エレがWやEUに向いているときにオセアニアや東南アジアから呼ばれたときに役に立った。コンディションによっては国内QSOにも有用だった。3エレと5/8を時々切り替えながらランニングした。 kW送信アンテナを瞬時に切り替えられるのはTL-933のおかげだ。今回N1MMを初めてマルチTX(≒複数のRIG+PCのセット)で使用したが、ネットワークリンクが頻繁に切れ、メインPCのログデータがサブ&マルチのPCに流れてこなくなるトラブルがあった。インターネットやWindows共有サービスは正常だったので、恐らくN1MM側の問題だろう。その他には大したトラブルもなく、24時間戦うことができた。

 QSOして頂いたみなさん、MNI TNX。また、このような素晴らしい設備を提供して下さり、アンテナ・RIG・PC設定など事前準備を一人でして下さったシャックオーナーに感謝する。

2007年8月25日土曜日

PLC実験計画その2

大学でいいものを見せてもらった。総務省の研究会に出てきたLCLプローブって奴。あんなの測っても意味ねーよって今まで散々バカにしてたんだが。コンセントのコモンモードとディファレンシャルモードを分離するのはこれ使うのが良さげ。というわけで、急遽予定を変更して、本橋にむかっているので、田舎まで辿り着くかどうか微妙。

LCLプローブ お買い物リスト
FB-801-43 4つ
0.2~0.25mmエナメル線
25Ω 1つ
50Ω 1つ
セラコン 500V 0.1~0.01μF 4つずつくらい?
ACコード 1~2m
ACプラグ・オス 1つ
3mmビスナットなど 適量
------------(ここまで在庫あり)-------------
タカチのダイキャストケース(定期券を短くした感じの正方形) 1つ
BNCコネクタ・メス 3つ
BNCコネクタ・オス 3つ(足りないかも)
バナナプラグ・ターミナル 2つ

回路は研究会資料で見たが、念のため論文2つ貰ってきた。英語のと、日本語の「屋内電力線用LCLプローブ製作に関する考察」、電学論C、1375頁124巻7号、2004年。こっちはWebで読めるらしい。

トランスは、バイファイラ6ターンでOKとのこと。

それから、送信しなくても受信機1台だけで実験する方法がある。

続きは無事帰り着いたらupするつもり。

PLC実験計画その1

帰省する前に実験に必要な部品だけでも考えておこうと思う。田舎に帰ると最初の2日くらいは他の用事で潰れてしまうし、部品を買うにも店が無いので通販に頼るはめになる。そうこうしているうちにモチベーションが下がってしまって、二週間くらいすぐにたってしまう。ここは、事前に必要な部品をチェックして、足りないものは本橋で調達してから帰るのが吉だ。

やりたいのは、電灯線のディファレンシャルモードに高周波信号を入れて、それが電波としてどれだけ漏れるかを測ることだった。先輩達が昔やった実験を見ると、図3でディファレンシャルモードに高周波信号を突っ込むのはバランとCでやっている。図4のインピーダンスを測る実験では、同相・差動分離回路を使ってコモンモードにネットアナをつないでいる。

「コモンモードに高周波信号を突っ込むとよく漏れるが、ディファレンシャルモードに突っ込んでも漏れない」というのが大嘘だってことを暴露するには、両方やって比較する必要がある。それには、同相・差動分離回路の差動出力にバランをつなげば良さそうだ。これならFT-XX-43のトロイダルコア2つとCだけなので、手持ちでいけそうだ。QRPPPなのでコアは小さくてよい。

SGの代わりは、リグのトランスバータ用出力を適当に減衰して使う。SGと同じことなのでたぶん法的にも問題無いと思うが、もしもこれで交信できてしまったらどうなんだ?アマチュアバンドならOK?

田舎のアンテナは家から10mは離れてるので、これに別のリグをつないで受信する。コモンかディファかどっちに突っ込んだ方が強いか、全バンドでチェックする。これで、どっちがじゃじゃ漏れ電波の真犯人なのか決着をつけてやる。どうだ!

これだけでも十分意味があるが、何か物足らない。電灯線にどれだけパワーを突っ込めばどれだけ電波が漏れるのかっていうのを数字で出したい。突っ込んだパワーはショットキーで検波してテスターで測る。リグのSメータを入力電圧に換算して、受信アンテナの利得を引けば、電界強度が計算できる。
ハズなんだが、残念ながらパワーメータもSメータも較正が必要で、そのためにまともな測定器が必要なので、今回はボツ。実はテスターしか持ってない(涙)。

あっっっ、突っ込んだパワーも受信したパワーも同じ受信機で測れば良いのか。もちろん全然レベルが違うので、アッテネータで比較するんだけど。Rは大体あるし、後は、汽車の中で考えよう。本橋はパスして、これから大学に寄ってそのまま帰省することにする。

2007年8月24日金曜日

もうすぐPLC解禁一周忌【怒】

もうすぐPLC解禁一周忌だ。

昨年の今頃は、みんなパブコメだ何だと騒いでいたわけだが、何度読み返しても頭が変になりそうなのが、総務省からの回答。忘れた人はもう一回読んどくれ。うちのクラブもコメントを出しているわけだが、全く回答になってないヨ。国家公務員のくせして、よくもこれだけ出鱈目を並べられたものだ。

あれから1年、各社からPLCが発売されているようだが、メーカーが自主規制?でノッチを入れたハムバンドはともかく、放送バンドは酷いことになっているらしい。らしいっていうのは、YouTubeとかにupされているのを聞いただけで、自分で試したわけじゃないので。自腹でPLCを買って実験してる人たちには本当に頭が下がる。実際にPLCを使ってみて、その雑音が家から10m★離れたところで聞こえればアウトっていうのは、確かに分りやすいが、クラブの活動資金でPLC買うわけには行かないし、個人的にはPLCはおろかPLC作ってる会社の製品にだってビタ一文払いたくない。

★うちとお隣の壁は3mも離れてないから10mという距離には全然納得してない。ねんのため。

で、PLCを使わずに何とかインチキを暴けないものか?YKCと言えばコンテストだけど、ちょっと前までYKCと言えばPLCでもあったらしい。PLCと言えば超有名なこのサイトも、うちの先輩が立ち上げたそうだ。ちょっとググッてたら、こんなのも出てきた。もう6年も前のことのようだ。他にも写真とかいろいろ出てきた。あらためてうちの先輩達って凄いと思った。でも、この実験もシグナルジェネレータとかネットワークアナライザーとかスペクトラムアナライザーとか、何百万円もするような機材がゴロゴロ使われていて、PLC買うより大変そうだ。

要はPLCの信号が乗っかる電灯線のディファレンシャルモードからどれだけ電波が出るのかっていうことを定量的に示せれば良いのだけど、うん百万の測定器を使わずに、夏休みの帰省中に自分でできる実験が無いものか考えてみたい。

2007年8月23日木曜日

IARU 8N3HQ 7MHz CW Result

IARUコンテストの結果を書くのをすっかり忘れていた。

Multipliers: 37 zones, 27 societies
QSOs: 1211 stations (705 JAs, 506 DXs)

JAs by operated areas
1: 292
2: 76
3: 110
4: 43
5: 17
6: 28
7: 51
8: 27
9: 25
0: 36

某国のOTHレーダーと思われるDragonさえ暴れなければ。。。

2007年8月19日日曜日

IARU 8N3HQ 7MHz CW at Kobe

忘れないうちに7月のIARUコンテストの記録を残しておこうと思う。といっても、すでに40日もたってしまったので、かなり記憶が怪しい:-)

JARLのHQ局に応募する際にまず第一に考えたことは、うちの設備・オペレータでJARLチームとしての得点に最も貢献できるバンド・モードは何かということ。他のコンテスターや過去のHQ局と比較して、互角以上に戦えなければ、応募する意味はない。出力はTL-933の1kWに決まっているので、戦力はアンテナで決まる。過去のDXコンテストでの呼ばれ方から考えて、強い順に20m(4ele八木)≧40m(3ele八木)>15m(4ele八木) あたりが、まぁ競争力のあるところ。モードについては、オペレータの好みが分かれるが、CWの方が向いてそう。20m CWは、例年、うちのOBでご近所のJH3AIUがHQ局として活躍されているので、当然今年も出られるものと思って、40m CWを第一希望として応募した。

次に考えたことは、何があっても、絶対に24時間戦えること。
まず、予備の設備の確保。リグ・リニアは1kWのものが2系統免許されているので問題ない。アンテナは、タワーが1本しかないので、主力の3エレの予備は難しい。幸い、25mのバーチカルがあるので、これを5/8 λのGPとして使うことにする。早速160m用のベースローディングコイルにタップを取って1/8 λ分のLにすれば50Ωで給電できることを確認した。コンテストの少し前に、40mで1A0KMを一発で取れたので、まぁ飛んでいるのだろう。(と思ったら、pirateだったようだ:-) 5/8 λのGPは、DX向きの低角度のメインローブ以外に、高角度のサブローブもあるので、昼間の国内用の予備としても使えるはずだ。

個人局ベースの場合、案外難しいのが、冠婚葬祭。極端な話、親が死んでもコンテスト続けられますか?ということ。いざとなれば、オペレータに局の鍵を全部渡して、必要な設備の使い方を全部教えて、局の運用を全部任せて、自分は局を離れられるようにしておく覚悟が必要だ。「全部」というのが厄介なところ。何かひとつくらい自分しか分からないことが残っていても気付かないものだから。

当日は、台風接近の中、遠く1エリア、2エリアからもOBが駆けつけて、現役部員と合わせて総勢7名の強力なチームで運用を行った。この中には今回HQ局に応募されなかったJH3AIUも含まれている。

当日使用した設備
IC-7800 + TL-933
3ele 八木 (MonstIR)
5/8 λGP
Eu向け, NA向けビバレージ
サブワッチ FT-1000D, IC-7800
N1MM Logger + WinKeyer USB

台風の中、交信していただいた各局、オペレータとして参加してくれた部員・OBに感謝。

今日のところは、運用までの道のりを記録した。続きは、オペレータに書いてもらおうと思う。